皆さん、共働学舎をご存知ですか?りっつんでは雑古紙100%のトイレットペーパー生産者としておなじみです。共働学舎は障害者のための授産施設として1980年に誕生しました。現在は東京、町田の3施設で多彩に活動しています。
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今回お話をうかがったのは、理事の田中さん。
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どちらも「古紙100%」の表示が…。
【共働学舎で廃品回収】
紙を種類別に分ける(手作業でわけます)
↓
(1)新聞・ダンボール・牛乳パック→こうした上質な古紙は専門業者へ
(2)雑古紙(古雑誌・菓子箱など)
↓
通常これらは再生ルートがなく通常焼却処分されるだけ
とてももったいない!それを…
雑古紙100%トイレットペーパーとして再生
なるほど!上質な古紙ではなく、今まで処分されていた雑古紙を利用しているんですね。
多くのトイレットペーパーに使われる古紙は上質なもの。
田:雑古紙100%のトイレットペーパー作りに協力してくれる製紙会社を探すのに2年間日本全国を回りました。
R:なぜ協力してくれないのです?
田:提示した条件が2つあるのです。
「漂白剤を使わない」
「紙力増強剤を使わない」
※漂白剤には発ガン性が指摘されており、紙力増強剤を使った紙はいつまでも溶けないのです。
(こえだめの中にも残ってしまう…)
これに対し、全国のメーカーの反応は…
・色が悪くちゃ売れないね。
・増強剤を使わない?すぐ破れちゃうよ。
・オーストラリアの木材チップを使った方が安く作れるじゃないか。
田:…ようやく協力してくれたのが静岡の双葉製紙さん!
紙が破れやすい→紙を厚くする→重量が重くなる→採算がきびしい
製紙会社としては大変だけれど頑張っていただいてます。
国会で出た古紙は共働学舎でリサイクルされ再びトイレットペーパーとして戻ります。
かつて、とある国の大統領が来日した際、「漂白されてたトイレットペーパーは嫌だ」の一言で、共働学舎に3万個もの注文が!しかし、大統領帰国後にほとんど返品…!理由は日本のお客様から不評だったため。(価値観が違うんですね…)
廃品回収をしつつ…
私達障害者は、社会に必要ないと思われることが多い。そんな私達が必要ないもの(廃品)を回収して役立つものに変えていく…。いつか私達がやめちゃったら社会が困っちゃう!くらい、そんなふうになりたい。
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共働学舎さんをお訪ねして、皆さんの明るさ、心意気に胸が熱くなりました!トイレットペーパーはもちろん、何を選ぶにもその「物」の一歩奥を考えて選びたいですね。共働学舎のみなさん、ありがとうございました!(2007年11月吉日) |
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