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第31回りっつん夜学 「飽食というピンチをチャンスオケーションに~春こそデトックス!花田式玄米菜食のお話~」花田美奈子先生

今回の講師は花田美奈子先生、おしゃれなベジタリアンレストラン「ハナダ・ロッソ」の経営者としてご存知の方も多いのではないでしょうか。健康だけれど地味ではない、華やかなお食事を提案される花田先生。私生活でも玄米菜食を取り入れられ、78歳になられる現在も元気に全国を飛び回り、講演や料理教室、企業の食事指導を行われています。その花田先生の華麗なる経歴やいかに…?

華麗なる病歴

華麗なる病歴

「私は人生で3度の家出をしています。2回は三重県の実家に連れ戻されたけれど3度目にようやく東京に出てくることができました。戦後すぐの話です。洋裁学校に通い、少しでも豊かになるために働きづめだった毎日。八百屋さんで売れ残りのみかんを夕食にし、栄養失調の末に肺結核で喀血、隔離病棟に収容されました。」

その後回復され、大阪にあるお友達のお宅で間借りしながら新しい生活を始められた花田先生は、さらに職を転々として東京でレストランの経営に関わるようになります。

銀座ソニービルの地下3階にフランスの高級レストラン、マキシム・ド・パリが開店したのは1966年、日本で初めてのフランス料理レストランでした。当時ソニーの社長であった盛田氏からプロデュースの依頼を受けた花田先生は多くのフランス人スタッフに囲まれ、戦後の日本に本格的なフランス料理とその文化を浸透させていきました。当時はまだフランス料理の様式や習慣に慣れない日本人も多く、日本人の客を馬鹿にするフランス人スタッフに負けまいと孤軍奮闘されたとか。

「女性が働かない時代だったからね、毛皮なんか着ちゃってなんだか威張っているように見られたのよ」と花田先生。その後もさまざまな有名レストランの企画・経営に携わり、外食産業での地位は不動のものとなっていきました。とはいえ、豪華なレストランでの試食三昧の日々は花田先生の肝臓を蝕んでいきます。
「戦後食べ物のない時代に育ったからね、おいしいものを食べて体を壊すなんて考えてもみなかったわ、ええ、本当に何も知らなかったのよ。」その後何度も入退院を繰り返し、医師から「華麗なる病歴」と言われるようにまでなってしまいます。

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玄米菜食との出会い

玄米菜食との出会い

病院で大量のお薬をいただいてもなかなかよくならない毎日。花田先生はその頃、ある人と運命の出会いを果たします。とある醤油会社の社長さんで、入院中に病院食を食べず、こっそり玄米を食べられていたというその方のアドバイスを受け、厳格な玄米菜食療法を取り入れられました。病院での検査結果が徐々に良くなっていくのを見たお医者さんに「何をやっているの?僕にも教えて」と聞かれるようになったとか。現在でも一ヶ月半毎に病院で検査を受けられているそうですが、ほとんど健康体で問題なく過ごされているそうです。

それまでお友達にマキシムでのお食事をすすめていた花田先生ですが、ご自分が玄米菜食で体調回復をされたことでお友達におすすめするお料理も変わってきました。まずは1976年、食と健康をテーマにしたレストランを提案するため(株)ハナダを設立されました。その後1990年に、東京千代田区に自然食レストラン「アートスペース・ハナダ」をオープンし、若い女性からビジネスマンまで幅広い人気を集めることになります。2000年に同レストランを閉店後、 2002年「ハナダ式玄米菜食」を出版、2004年南青山に玄米菜食レストラン「ハナダ・ロッソ」をオープン、現在は場所を移転して祐天寺で営業されています。

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花田式玄米菜食~季節に応じた野菜をとる~

花田式玄米菜食

次に先生は江戸中期の観相学の大家である水野南北について紹介されました。若い頃は乱暴ものだった南北はある僧侶の薦めで1年間麦と大豆だけを常食とし、食を節することで陰徳をつみ、険難の相を消すことができました。その後さまざまな経験を経て「食で運命は変わる」ということ、「美食、贅食、過食こそ大病の基であり、運命を悪縁に導く基である」ということにきづきます。一生のうちに食べられる量は天から授けられているという「天与の分限」を唱え、食を慎むことの大切さを説きました。

南北の思想に倣い、花田先生も粗食を心がけられています。特に重要視されているのが「玄米菜食」ということ。「玄米は腹持ちがよく、持久力がつきます。一日三食きちんと食べる必要はありません。私は一日二食で玄米菜食を実行しています。夕食は早めにいただき、必ずおなかをすかせた状態で床につきます。このようにして自分の食を節制することで病気と闘わず、健康に生きることができるのです。」

ここで花田式玄米菜食の基本となる1年の食事のとり方(野菜)について簡単に説明していただきました。

三月-弥生- 春の苦味でデトックス

春は野菜にも苦味があり、野草、山菜にはアクと苦味があり、冬の停滞している腸の活性化を促します。
{野草、山菜、キャベツ、ブロッコリー、菜の花、にら、芹、山ウド、春菊、つくし、蓬、雪ノ下、タンポポ}

四月-卯月- 春の体調バランスのとり方

新陳代謝が進んで各臓器が活発に動き、神経系統も動き出してイライラの原因になります。野菜の葉緑素で古い塩分、脂肪、たんぱく質を代謝させて補いましょう。
{山うど、きぬさや、菜の花、山芋、山菜、芹、春菊}

五月-皐月- 冷たい野菜で体を冷やさない食事法

夏野菜が出回るようになりますが、サラダで体を冷やさないようスチーム野菜にすること、梅醤番茶で体を調整するなどしましょう。
{蕗、さやえんどう、新キャベツ、にら、スナップエンドウ、新玉葱、クレソン、セロリ、人参}

六月-水無月- 梅雨の季節の体調の整え方

雑穀を交えた食事をとりましょう。野菜が少なくなりますが、切干大根・高野豆腐など乾物や海草でミネラルを補給してください。
{雑穀、乾物、新ごぼう、えんどう豆、しそ、梅干、ピーマン、海草}

七月-文月- 夏野菜で涼しく快適に食事法

夏野菜のカリウムが体内の陽性を打ち消してくれます。陽性のものは減らしましょう。主食を麺類やパンにするのもよいでしょう。
{みょうが、じゅんさい、白瓜、きゅうり、トマト、ナス、しょうが、かぼちゃ、とうもろこし}

八月-葉月- 極暑の元気の出る食事法

冷たいもののとりすぎで胃腸の機能が低下します。クエン酸や梅干で代謝を促しましょう。体の渇きには水分よりは夏野菜を取ってください。
{七月に準じた野菜}

九月-長月- 夏負け回復メニュー

夏野菜や冷たい飲み物を止め、体を中庸に戻しましょう。イモ類やかぼちゃなど陽性の勝ったものをいただきましょう。

十月-神無月- 収穫の秋、冬への準備の食スタイル

収穫された米や豆をいただき、冬へ蓄える一方、代謝を高めておきましょう。果物は控えめにし、午後3時までには食べ終わること。

十一月-霜月- 晩秋から冬への免疫食、風邪対策の体作り

鍋物などあたたかい食べ物をとります。煮ることで陰陽両方が体に入り、 体の伸縮性を失わず代謝も促されます。風邪をひかないために町内を整えましょう。
{白菜、蕪、レンコン、ごぼう、にんじん、きのこ、里芋、八つ頭、水菜}

十二月-師走- 年末多忙の折の食べ物の取り方

こってりした味をあたたかさと一緒にいただきますが塩分をとりすぎると腎臓を締めてしまいます。薄味に心がけましょう。
{きのこ類、大根、京菜、ごぼう、つくね芋、蕪、京人参、田芹}

一月-睦月- 冬野菜の底力料理

もち(玄米もち)は玄米より陰性のもち米をつくことで陽性が高まり、内臓や細胞を伸びやかにし、体も温めます。陰陽のバランスの取れたおせち料理や七草粥もいただきましょう。一月は食べ過ぎになりやすいので大根や酢の物などで胃腸の負担を軽くしましょう。
{春菊、ゆりね、芹、大根、京人参、京菜、きぬさや、自然薯、八つ頭、ごぼう、くわい}

二月-如月- 春の食べものは冬の体の調整から

毛穴が開き、毒そのほか余分のものを代謝し始めます。野草で代謝を促しますが、陰性のあくを取りすぎないよう、茹でたり揚げたりしていただきます。
{野菜は一月に準じる}

このように、玄米菜食といっても季節に応じてさまざまなバリエーションがあります。ポイントはあまりストイックにならないこと。あれを食べてもよい、これは食べてはいけないと言っていては健康になるはずの食事もおいしくはありません。ゆるめに実践していくことが長く続ける秘訣です。

先生は10年程前から山梨県の小淵沢で、ある企業の社員食堂の食事指導をされています。主食を玄米食と五分づき米に変えられた当初は大きな反発もあったのですが、地道な努力を重ねて現在ではすっかり社員の皆さんの味覚も変わり、多くの方が玄米を食べるようになったそうです。息の長い取り組みが大切なのですね。

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実践してみましょう

実践してみましょう

またハナダ・ロッソの食育セミナーで用いられたメニューをレシピと一緒に紹介していただきました。3月のデトックスにふさわしいメニューです。

◆春野菜のたっぷりミネストローネ
◆春野菜とはと麦のサラダ
◆もちきびとキムチのチヂミ
◆雑穀の春シュウマイ
◆玄米のちらし寿司
◆さくらのゼリー

サラダに使われているはと麦は体内のポリープをとりのぞく効果があり、もともとは薬局で販売されるなどとても体にいい食べ物なのだそうです。はと麦茶を飲むのもいいですが、やはりはと麦の実そのものをいただいたほうがよいのだとか。「皮膚にいぼなどができている人は体内にもできていると思った方がいいですよ」と先生。参加者の中にもいぼにはと麦を貼り付けて症状を回復した人などがいて、はと麦談話で盛り上がりました。

また、チヂミに使われているキムチはマクロビオティックなどでは本来避けられるべき食材ですが、「楽しみのために少しぐらいならいいわよ」とおおらかに取り入れられているそうです。たけのこや菜の花などデトックス野菜を使った玄米のちらし寿司はとても評判がいいそうです。

ハナダロッソのメニューとともに話題にあがったのがこの時期に多く見られる「花粉症」。花粉症とは免疫システムが不調和に陥ったアレルギーの一種です。本来花粉は栄養の宝庫、血管を柔軟に強化し、出血を予防、心臓の機能を高めるなどさまざまな有効成分が含まれています。これらをうまく取り入れるためにはからだの免疫システムをもとに戻さなくてはなりません。そのため薦められる食材は葛、大根葉、はと麦、にら、きくいも、レンコン、自然薯、黒ゴマ、よもぎ、カボチャ、もやし、葱の根、牛蒡、海藻類、ゆりね、里芋などです。特に先生のおすすめはカボチャです。「カボチャは夏でも陽性を取り入れられる野菜の王様。皮やワタ、種まで余さずいただきましょう。種は煎って皮をむいて、ワタはそのまま食べられなくても煮物にするときに一緒に炊き込むとよいでしょう。」

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参加者の皆さんの質問コーナーです

参加者の皆さんの質問コーナー

先生のお話が一段落ついたところで参加者の皆さんの質問タイムが始まりました。

  • Q「高級レストランを経営されてどのくらいで体調を崩し、玄米菜食を始められてどのくらいで健康を回復されたのですか?」
  • A「マキシムに関わっていたのは約2年半ほどでしたがその前後にもいろんなレストランでお仕事をしておりましたからはっきりとはわかりませんね。
    ただかなり長い間、レストランの試食のために美食三昧の生活であったことは確かです。玄米菜食をしてから大体1年程で病院での検査結果がよくなってきました。最初の頃はかなり厳しい玄米菜食をやりましたよ。
    油物は徹底して避ける、たんぱく質には大根おろしをたっぷりかける、とかね。
    現在も食事はきちんと自分で作って食べています。朝には具だくさんの味噌汁を作るといいですね。」

  • Q「うちには花粉症の夫と娘がいます。玄米をあまり食べたがらないのですが、どのようにしたらよいでしょう?」
  • A「上手にわからないように白米に少し混ぜてみてください。
    だめなら分つき米など工夫してください。白米は水をかけると腐ってしまいますが玄米は水をかけると芽を出します。玄米はとても素晴らしい食材です。
    きちんと炊くと本当においしいのですよ。」

  • Q「玄米をおいしく炊くコツはなんでしょう?」
  • A「きちんとした圧力鍋を使うこと。最初は雑穀などいろんなものを混ぜてみるのもいいでしょうね。昔は私もパンが好きでしたが今は楽しみ程度にたまに食べています。」

  • Q「お料理を薄味でなるべく油を使わない、ということですが…」
  • A「あまり濃い味にすると玄米ではなく、白米を食べたくなります。
    お味噌汁もきちんと発酵させた味噌を使うことです。一番理想的な組み合わせは玄米、たくあん、味噌汁でしょうね。」

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最後に

「私は主人が亡くなった際に介護の大変さを経験し、自分は決してこうなってはならない、人様に迷惑をかけてはいけないと思いました。美食への浮気で食生活を乱し、病気になってしまった私ですが、そのおかげで、食べ物で自分が変われるということを学びました。こればかりはやってみないとわかりません。私はこれからも食の大切さを皆様に伝えていきたいと思います。」短い言葉の中に、先生の思いが詰まっています。

花田先生のお話の中には「玄米は持久力」ということがたびたび出てきます。持久力、ということでいうとマラソンなども玄米食がよいのでしょう。毎年つくばで行われる大学女子駅伝で優秀な成績をおさめている選手の皆さんの中には、大会前日にりっつんでお食事を召し上がる方もいらっしゃいます。皆さんもここぞというときにはりっつんでのお食事、いかがでしょうか?

夜学風景


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そしてお食事の時間

本日のまかない

<本日のまかない>

◆春のそぼろご飯
◆大根の竜田揚げ
◆お吸いもの
◆葛玉
◆三年番茶

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参加したみなさんの感想

  • ◆一年を通しての食事の仕方が、とても参考になりそうです。
  • ◆スーパーに行けば年中同じ野菜が買えるのは、便利とも言えるけど、季節の身体の状態にあった旬野菜は意味があるのですね。
  • ◆一年の食事のとり方のお話を聞き、旬の食材には意味があるんだと、納得しました。
    ストイックにならずに…という言葉に気が楽になりました。
  • ◆お話は、はじめからおわりまでうなづき通し!玄米を又はじめてみますね。
    お食事は、大根やそぼろが目からうろこでした!デザートで大満足で終えました。ごちそうさまでした。
  • ◆ご自身の経験をふまえたお話には説得力があり、とても参考になりました。
    季節ごとの食べ方のヒントをいただいて、これから少しずつでも実践し、続けていきたいと思います。
  • ◆玄米菜食は以前から興味はあり、今回貴重なお話ありがとうございました。
    花田先生がとてもいきいきお元気で、ぜひ玄米続けてみたいと思いました。
    持久力をつけて毎日元気に過ごしたいです。
  • ◆何か不調を感じると、すぐに病院に行っていました。今回食事がとても大切だということを知り、まずは食生活の改善からはじめてみようと思いました。
  • ◆はじめて夜学に参加して、とても有意義な時間をすごすことができました。
    玄米菜食をめざしているのですが、なかなかはじめられず、本を読んだりしても、何からはじめて良いのかわからないでいました。花田先生のお話を聞くことができて、"なんちゃってマクロ"に挑戦してみようと思います。食事もとてもおいしく、健康のため、楽しい毎日のために食生活の改善ができそうな気がしています。ありがとうございました。

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店主のあとがき

店主のあとがき

昔NHKで、矢沢永吉さんの特別番組をボーッと見ていたら熱烈なファン倶楽部の飲み会の映像がありました。かっこいいおじさんたちが、真剣に人生を語っているのですがその中で飛び交う「永ちゃんだったらどう考えるだろう」という言葉に惹かれました。憧れの存在の人だったらこんな時どう考えるだろう… 人生のピンチをチャンスオケーションにするヒントのようです。

78歳(先生たびたび暴露して申し訳ありません)の花田先生の歩まれてきた人生。私もそのように生きたい。まだ、50のヒヨッコがよたよたと歩むこれからの節目節目で「花田先生だったらこんなときどう考えるだろう」と自分に問うていこうと思います。

「とにかく、玄米。」今回の夜学の結論です。人生の荒波にくじけないで粘り強く思考と行動をバランスよく持続させるには「とにかく、玄米。」です。実践された先生がおっしゃるのだから間違いない!

今回の夜学もたくさんのみなさんにおこしいただきました、肌にイボができたら内臓にも突起物がある、それには「はと麦」。勉強になりましたね。健康診断で胃腸に小さなポリープが見つかった私もさっそく「はと麦」を食します。そして、今宵もおいしいまかないを手際よく提供してくれたスタッフのみなさんありがとうございました。

りっつん店主・小清水美恵

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今回の夜学のご案内

【第31回】 3月21日(金)19:00~21:30
「飽食というピンチをチャンスオケーションに ~春こそデトックス!花田式玄米菜食のお話~」
講師:花田 美奈子 先生
まかないつき学費 2,000円

犬の散歩をしていると足元の土の感触から春を感じます。地面の下に蓄えられているエネルギーがいっせいに芽吹きだしますね。私たちの体も冬季に溜め込んだ脂肪を排出しようとスタンバイをしていますよ、こんなときこそデトックス!
第31回夜学は、『デトックスクッキング―体の毒を出してキレイになる!』の著者であり、レストラン「ハナダ・ロッソ」のオーナーの花田美奈子先生をお招きします。先生のお話をお伺いして、健康で心ウキウキな春を迎えたいですね。

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■お問い合せ:夜学についての内容および講師の個人的なお問い合わせについては、メールで承っております。

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