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第24回りっつん夜学 「ライアーに触れて奏でて、響きに酔う夜(2)」芝山恭子さんひきいる“つくばライアーの響き”のみなさん

夏休みを迎えた7月最後の木曜日、昼間の蒸し暑い空気を少し忘れさせてくれるような、しっとりとした風が吹く夕べ。今夜のりっつん夜学は"つくばライアーの響き"の皆さんによるライアーのご紹介です。夜学が始まる前から、講師の皆さんが奏でるライアーの音が店内に広がります。いつものりっつんとは少し違う、ゆったりとした空気の中で今夜の夜学が始まりました。
参加して下さったのは17名の方々。円形に並べられた椅子に座り、4名の講師の方々が間に座ります。今回の参加者のうち、ほとんどの人がライアーを見るのは初めて。見慣れない楽器に皆さん興味津津です。

ライアーとは

ライアーとは

まず、講師の方からライアーという楽器を簡単に紹介していただきました。ライアーとはドイツ語で琴を意味します。古代ギリシャの竪琴を原型とする、ひざに抱けるほどの大きさの竪琴です。シュタイナー教育の影響を受けた彫刻家のゲルトナーと、音楽家のプラハトによって新しい楽器として考案され、1926年に生まれました。
19世紀以前の音楽はサロンで貴族などによって楽しまれる特別なものでした。限られた空間で奏者と聴き手が向かい合い、空間を共有し、音楽を心から楽しむ。奏者も聴き手もそのような空間をとても大切にしていました。20世紀に入り、ラジオ、マイクロフォン、スピーカーといった音楽を録音して多くの人々に伝える技術が開発され、コンサートホールなどの大きな会場で大勢の聴衆に向かって演奏するスタイルが確立されると、奏者と聴き手の間の距離はどんどん開いていきました。このような時代においてどのような音楽を作るべきか、現代人のための「新しい楽器」(未来の楽器とも言います)を求め、「人間と音楽と楽器」が本来持つ身近で親しい関係を取り戻せるようにという願いのもとに、「新しいライアー」が作り出されました。
ライアーの作りは木の土台と弦だけからなるとてもシンプルなものですが、作られる工房によって形や素材などが異なり、現在でもさまざまな種類のライアーが開発されています。土台となる木材は主にカエデ、桜、菩提樹、トネリコなどがあり、音域もソプラノ・アルト・テナー・バスと分かれています。奏者の好みや曲によってそれぞれのライアーを使い分けて演奏されます。ライアーの中心にはドーナツ上の穴があり、その表面に弦が張られています。弦の数もライアーによって異なります。基本的にピアノの白鍵にあたる弦と黒鍵にあたる弦とでは張る高さが異なっていて、白鍵は高く、黒鍵は低く張られており、右手は楽器の表から白鍵を、左手は裏からドーナツの穴にあたる部分を通して黒鍵の弦を演奏するようになっています。

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ライアーの音

ライアーの音

ライアーの音は太古の時代を呼び覚ますような静かな澄んだ音色で、人々の心を癒します。特に幼稚園や学校、治療教育、病院等で音楽療法にも広く使われていて、どなたでも優しく弾くことが出来る楽器です。病院でパニック発作を起こした人にライアーの音を聞かせてみたところ、その方がライアーを手にとって自ら奏で始めたそうです。
また、シュタイナー教育を行っている幼稚園では、先生が子供たちに呼びかけるときに大声を出すのではなく、小さな声でライアーを奏で、歌いながら子供たちとコミュニケーションをとります。子供たちはライアーに触ることはできません。幼稚園卒園間近、小学校に上がる直前の幼児のみが先生の許可をもらって、弾くことができます。ライアーのような繊細で小さな音をじっくりと「聞く」ことを大事にするのもシュタイナーのねらいだそうです。

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つくばライアーの響き

「つくばライアーの響き」は2000年7月より、千代田町の社会福祉団体「いちょうの家」で月1回の練習を始めました。その後、徐々に練習も増え現在では手代木公民館やりっつんのレストランスペースで月数回の練習をしています。りっつんでの練習は月2回、木曜日の午後3時から7時に行われています。
 演奏活動は、2000年12月の「いちょうの家」のクリスマス会でのライアー演奏以来、県内の幼稚園や幼児サークル、小学校や養護学校、施設や公民館などで行っています。主なコンサートは七夕、秋、クリスマスコンサートの3つですが、それ以外にも依頼があれば随時、出張演奏されているということでした。
「つくばライアーの響き」HPはこちら
http://leier2.web.infoseek.co.jp/leier/index.html

~それでは!みんなでライアーに挑戦です!~

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ライアーに挑戦

1、輪に広がる音

輪になって座った参加者の皆さんに、隣どうしで二人一組を作ってもらいます。二人のうち一人が椅子を輪の中央に寄せ、後ろに残った人にライアーが一台ずつ手渡されました。「赤ちゃんを抱くようにライアーをもって、左手で赤ちゃんの頭を支えるように、優しく、リラックスしてライアーを抱いてください。そして宇宙の星々から音がやってくるようにイメージして、その音を感じながら奏でてみてください。」ライアーの外側から自分のほうへ右手をゆっくりと引いて弦を撫でるようにグリッサンドします。なんともいえない美しい音が響き渡ります。その空間だけでなく、そこにいる全ての人の心に染み入るような、本当に素敵な音です。輪になった奏者の人たちが順番に一人ずつグリッサンドをつなげて一周させていきます。速度を早くしたり遅くしたり、ゆっくりとお互いの音を聞きあいながらつながっていく、そんな不思議な空間が生まれました。

2、雨だれの和音

次に好きな音を選び、弦を上からなぞって真中のあたりで優しくはじきます。雨だれが葉に落ちてぽんとはねるようなイメージで、小さいけれど遠くまで響くような音です。また順番に一人ずつ鳴らして音をつなげます。最後にみんなで好きな音を重ねて雨だれの和音を作りました。輪の中央で聞いていた人たちも、演奏した人たちも、周りで聞いていたスタッフも、みんなが本当に幸せな気持ちになりました。

3、新しい音

今度は奏者を交代して新しいハーモニーを作ります。そこにしかない、今しかない、新しい音が作り出されていきます。


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新しい出会い

4、新しい出会い

今度は新しいパートナーと演奏します。「知らない人、今日初めて会った人と組んでください」と先生。どきどきしながらパートナーを決めます。「初めまして!」とご挨拶。二人一組で向かい合って座り、二人の間に新しい空間を作ります。一人にライアーが手渡され、もう一人は聴き手になります。奏者は風に、聴き手は木になった気持ちで再びグリッサンドが始まります。
自分の方へ手を引いてグリッサンドするときは息を吸って、前へ出すときは息を吐き、音と一緒に風を起こして、自分も風に吹かれるように音にあわせて少し体を揺らしながら演奏します。聴き手の人も同じように体をゆらし、「こんな風がほしいな」と表現します。二人の間に新しい風を吹かせ、たった今会ったばかりの二人がひとつの風で融合されていきました。

5、パートナーの紹介

「新しいパートナーがどのような方かわかりましたか?」と先生。再び皆さんで輪になって座り、新しいパートナーを演奏の中で感じたままに紹介していただきます。「優しい○○さんです」「芯の強い○○さんです」「男らしい○○さんです」「○○さんはとてもしっかりしてそう」などなど。皆さん、ついさっき会ったばかりの人同士なのにお互いの個性をぴったりと言い当てて、みんなビックリです。

6、さらに新しいハーモニーを

再度二人一組になって一人がライアーを持ち、演奏を始めました。先生の弾いた音を注意深く聴いて、自分のライアーで同じ音を探します。「ド」の音が見つかったら今度はみんなで「ド、シ、ラ、ソ、ファ、ミ、レ、ド」と音階を弾いてみます。次に何人かの人が三度上の音階を同時に奏でて和音をつくり、最後に先生が別のメロディをのせて新しい音楽が生まれていきます。
 「大事なのは弾きながら聴く、ということ」と先生のお言葉。ライアーは「聴く」訓練に最適の楽器なのです。

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最後に"つくばライアーの響き"の皆さんが、すばらしい演奏を聞かせてくださいました。

“つくばライアーの響き”の皆さんの演奏

◆田中カレン作曲 星の動物たちより おおぐまこぐま
◆リヴィコフ作曲 草原の夕暮れ
◆ユリウス
◆クニーリング作曲 夕べの歌
◆サティ作曲 ジムノペティ
◆千の風になって


夜学風景


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うっとりと、夢見心地の中で夜学が終わりました。さぁ、食事の時間です!

本日のまかない

<本日のまかない>

◆夏野菜のカレー
◆トマトと玉ねぎのサラダ
◆もち粟のクリームコロッケ
◆ラッシィ
◆ダージリンティー&三年番茶

皆さんで今夜のまかないを食べながらお話が弾みます。楽器や音楽のことに限らず、教育のこと、食事のこと、今夜もりっつんの夜は長くなりそうです。

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参加したみなさんの感想

  • ◆響きとは何かが体でわかりました。この癒された心とともに、これから長い旅へ行ってきます。
    ありがとうございました。
  • ◆ライアー、美しい
    りっつん、おいしい
    小清水さん、きれい
    3拍子そろったすてきな夜♪ワルツ♪
  • ◆説明、面白い
    演奏、すてき
    パートナー、かっこいい
    プログラム、楽しい
    4拍子そろった楽しい時間♪
  • ◆呼吸が楽になって、眠くなりました(眠るのが難しかったのでとてもありがたいです)。
  • ◆イメージがいっぱい浮かんできて自分の中にある感性の豊かさに気づきました。
    今まで音楽を聞いて自然にイメージが出てくる感じはそう多くなかったので、ライアーの心地よさを感じました。
  • ◆想像していたとおりの音色、手ざわり、とてもすてきな気持ちになれるライアーの響きにふんわりと自分を任せたひと時でした。またやってみたいな。
  • ◆すてきな音色でした。音に包まれる感じでした。ライアーから、教育や生き方までお話でき、充実したひと時でした。
  • ◆ひいたときに、ライアー自体が体の中で響いてとても気持ちよかったです。
    口が自然と開いてきてしまいました。
  • ◆音楽もお食事もお話も楽しくてすてきな夜でした。
  • ◆間近で演奏が聞けてまるで夢心地になりました。自分でもライアーに触れることができてとてもラッキーでした。ライアーの種類によっていろいろと感じることが違うことも驚きでした。
  • ◆ずっとあこがれていたライアーにさわることができてとても幸せでした。雨だれの音みたいな、光にもし音があったらこんなかな・・・と思うような音でした。すごく原始的に自分がそのままつながって音になる、という感じがしました。ご飯の後に聞いた皆さんのお話も深くて、とても勉強になりました。
    なんだかとても心強い夜でした。
  • ◆ライアーってなんだろう?と思い参加しました。とても心があたたかくなる音で、星が降ってくるのをイメージできました。
  • ◆ライアーという楽器は聞いたことも見たこともありませんでした。ひいてみましたが、なかなか難しかったです。ライアーの優しい響きは感じたままを表現するのですね。
  • ◆とても心が優しくなるようなすてきな音色でした。貴重な楽器に実際に触ることができてとてもよかったです。

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スタッフの感想

スタッフの感想

私もライアーという楽器の音を聴いたのは初めてでしたが、その音に本当に心が癒され、なんともいえない幸せな気持ちになりました。毎日のあわただしい生活の中でほんのひと時、このような音に包まれる時間があれば、もっと優しい自分になれそうな、そんな気がしました。

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店主のあとがき

店主のあとがき

りっつんでは、日本由来の有印良品とともにルドルフ・シュタイナーの思想の影響を受けたたくさんの品々もお客様にご提供しています。私自身がシュタイナー主義者ではないのですが、教育、農業、医学、建築、経済、宇宙など、食べること、暮らすこと、学ぶことについて、考え考え考えていると、オイリュトミー、バイオダイナミック農法、ゲーテアヌムなどシュタイナーが仕掛けた発信装置にたどり着いてしまうことが多くあります。

そのシュタイナーが仕掛けた発信装置の一つである"ライアー"。
「千と千尋の神隠し」の主題歌では木村弓さんの歌の伴奏としてマスメディアにも登場しました。
そこはかとなくただただ聴こえてくる音色、心の琴線に触れるコード…現代社会の何を予想してシュタイナーは私たちに遺して逝ったのでしょうか。
明るさや強さや正しさではなく、はかなさ(果敢なさ)に心の落ち着きが与えられ、そして平安から自由な心の旅が始まることを感じた夜学でした。
天から降ってくるような演奏をしてくださった「つくばライアーの響き」のみなさま、いっしょに学ばせていただきましたお客様、そして今宵もおいしいお料理を用意してくれたスタッフ、ありがとうございました。

りっつん店主・小清水美恵

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今回の夜学のご案内

【第24回】 7月26日(木)19:00~21:30
「ライアーに触れて奏でて、響きに酔う夜(2)」
講師:芝山恭子さんひきいる"つくばライアーの響き"のライアー奏者のみなさん
まかないつき学費 2,000円

昨年春に開催しご好評いただきました、"ライアー"が再び夜学に登場します!
「千と千尋の神隠し」の主題歌で木村弓さんの歌の伴奏として美しい音色を響かせていたライアー。ルドルフシュタイナーの音楽を取り入れた教育に使われるハープとして現代でも一部の教育機関で使われているこの楽器は、大きさによって出せる音階、音域からソプラノ、アルト、テナー、バスなどと分けられ、独奏楽器として、数人から数十人のアンサンブルに使われるそうです。チターの標準的な弦数とほぼ同じで、音色や弦の長さや太さも非常に似ていて、50弦を越えるものもありそうです。でも、演奏方法は明らかにチターと違っていて膝の上に載せ、両手で楽器をハサミ込むようにして、右手と左手と両側から演奏します。
百読は一見、一聴、一触に如かず!この目で耳で心でライアーを体験してみませんか?
今回もたくさんのみなさまのご参加、お待ちしております!

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